アンタルヤにある難攻不落だった都市テルメッソス遺跡

公開日 2023年1月8日 最終更新日 2024年3月27日

概要

テルメッソス遺跡があるのは、地中海沿岸のアンタルヤ市において山側となる、標高1,000メートルのギュルルュック山国立公園(Güllük Dağı Milli Parkı)内です。松林に囲まれたこの地は、希少な動植物の宝庫となっています。山間にあるこの遺跡は、19世紀末ごろにポーランド人研究家によって発見されました。現在、ユネスコ世界遺産の暫定リストに登録されています。

テルメッソス遺跡の”創始者の家”/ドシェメアルトゥ・アンタルヤ

テルメッソスは、地元の部族によって建設された都市で、「アレキサンダー大王が落とせなかった2都市のうちの1都市」として当時、世界中に名をはせました。ホメロス著の叙事詩『イーリアス』にも登場し、

峡谷と山の斜面に囲まれたテルメッソスは難攻不落であり、ローマ帝国の属国とはならず、独立した国であった

イーリアスより引用

と記されています。リュキア連邦の国家間戦争にも加わらず、ローマ帝国に独立した都市として認めさせたほど力を持っていました。戦いで滅んだわけではなく、テルメッソスに住人がいなくなった後、大地震が原因で5世紀頃に崩れ落ちた都市遺跡です。

テルメッソス遺跡の神殿/ドシェメアルトゥ・アンタルヤ

現在でも、遺跡内の建築物のほとんどは地震の影響により崩れてしまっていますが、一見の価値がある遺跡です。

テルメッソス遺跡の”都市排水システム”/ドシェメアルトゥ・アンタルヤ

麓から24kmほど山道を車で登り、駐車場を降りてから遺跡までの急な坂道をさらに20分歩けば、イオニア神殿、城壁、列柱通り、劇場や神殿などが出迎えてくれます。

テルメッソス遺跡の劇場/ドシェメアルトゥ・アンタルヤ

中でも、劇場は見どころの一つ。この遺跡からは、アンタルヤ湾を望むパノラマビューも楽しめます。今もなお調査は続けられていて、最近では石のかけらなどから、一部の建物内部は、モザイクで美しく彩られた壁であった、ということもわかっているそうです。

基本情報
住所Termessos Örenyeri:Bayatbademleri, Güllük dağı, Termessos Milli Parkı,Döşemealtı,Antalya,Turkiye
営業時間8:00-17:00
※チケット販売は30分前まで
※時期により18:00または19:00閉場の場合有り
料金20TL
ミュージアムカード
その他情報・ミニバスで近くまで行く場合でも、途中からタクシーまたは車必須。
・山道を20分歩きますが、整備されているためスニーカーで大丈夫です。
公式サイトhttps://www.kulturportali.gov.tr/turkiye/antalya/gezilecekyer/termessos-
アクセスアンタルヤ中心部から車で40分。
[地図]
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