カッパドキア | トルコ旅行

公開日 2022年6月13日 最終更新日 2023年5月31日

地図
カッパドキア地域
概要

カッパドキアとは、ネヴシェヒル、ニーデ、アクサライ、カイセリ各都市をあわせたエリアにつけられた通称で、中央アナトリア地域でありながら、特別に区切られた地域を指します。古代、ヒッタイト帝国の頃、現在のカッパドキアよりもっと広い地域は「美しい馬」を意味する「カパドクヤ」と呼ばれていて、上質な馬の名産地であったことに由来しています。

歴史
エルジェス山/カイセリ

カッパドキアでひときわ目を引く高い山が、エルジエス山です。このエルジエス山をはじめとした複数の火山がなければ、カッパドキアの景色は見られなかったでしょう。噴火による溶岩と火山灰が降り積もり、長年の雨風の浸食によって造られた自然の傑作です。

ギョレメ野外博物館
ギョレメ野外博物館

旧石器時代に人が住み始めたとされ、ヒッタイト帝国が滅んだ紀元前12世紀以降、ローマ帝国のキリスト教迫害を受けて、修道士たちがここに隠れ住み、洞窟の中に修道院を造ります。今はイスラム教の国ですが、ムスリムのテュルク民族が支配する前は、キリスト教徒にとって大切な住処でした。「父と子と聖霊の御名において」という言葉を生んだ聖バジルはカイセリ市の出身で、ここカッパドキアに縁が深く、聖バジルを敬う修道士たちがこの地に集まったとされます。

デリンクユ地下都市/ネヴシェヒル

また、この大地の下には広大な地下都市が複数の場所から見つかっていて、それらは互いに繋がっていたためとてつもなく広大な面積になります。地下8階まである深い地下都市には、人々が生活に必要なものすべてが揃っていました。敵から身を隠す為の一時的な場所とも、定住する為とも言われていて、未だに全容が解明できていない、まさに都市伝説的スポットです。

カッパドキアのまわり方

カッパドキアはあまりに広く、見どころが点在しています。残念ながらトラムや市バスはなく、移動手段はミニバスやレンタカーかまわるか、または、ツアーに参加するか、に限られています。事前に行きたいスポットやツアーを調べて、効率よくまわる方法を計画しましょう。

カッパドキアを構成する4都市
ネヴシェヒル
ネヴシェヒル市

ネヴシェヒル市/Nevşehir は、カッパドキアの中心となる都市で、中心部は都市化され整備されています。空港とバスターミナルがあり、隣接するカイセリ市とともに、カッパドキアの玄関口として利用されています。市内の主な地区としては、ギョレメ、オルタヒサルを含むネヴシェヒル中心部、ユルギュップ、アヴァノス、デリンクユ、ギュルシェヒル区があります。カッパドキアの奇岩群や洞窟教会はネヴシェヒル市に集中しています。

ニーデ
タヤナ古代都市/ケメルヒサル・ニーデ

ニーデ/Niğde は、ネヴシェヒルの南にあって、古代、カパドキア王国の首都でした。12世紀ごろアナトリアで最も人口が多かった都市とされています。ニーデにも地下都市や教会などが残されており、その一つが、ニーデ市郊外にあるギュムシュレル修道院です。カパドキア王国の首都であったティアナ遺跡、や水道橋などが見どころです。また、タウルス山脈の峰の一つであるアラ山脈があり、登山家に人気です。

アクサライ
ウフララ渓谷/アクサライ

アクサライ/Aksaray は、アンカラ、コンヤ、トゥズ湖と市境を接しています。アクサライにはサラトル・クルクギョズ地下都市、聖マーキュリウス地下都市と教会など7つの地下都市が存在します。また、スルタン・ハヌなどのキャラバンサライも数多く残されています。アクサライ観光で最も人気があるスポットはウフララ渓谷です。峡谷の中はマイナスイオンと緑にあふれ、複数の洞窟教会も残されています。

カイセリ
カイセリ市中心部

カイセリ/Kayseriは、カッパドキアで最も人口が多い都市で、工業・商業・経済の中心地です。空港やバスターミナルに出入りする本数も多いため、ネヴシェヒルより利便性がよいカッパドキアの玄関口として利用されます。市内にはトラム(カイセライ)や市バスが整備されています。カイセリ市内からは雄大なエルジエス山を間近に見ることができます。オスマン建築史上最も秀でた建築士であるミマール・シナンは、カイセリ市アーウルマス区の出身で、生家が残されています。カイセリ・マントゥ、パストゥルマなどのグルメも有名です。

ギャラリー
記事一覧

カッパドキアで気球ツアー | トルコの世界遺産で感動体験!

公開日 2023年5月31日 最終更新日 2023年5月31日 世界遺産カッパドキアでは、謎の地下都市を探検し、地上のきのこ岩教...

【ネヴシェヒル】ユルギュプのムスタファパシャ地区

公開日 2023年3月23日 最終更新日 2023年4月16日 地図 概要 カッパドキアのネヴシェヒル市ユルギュップ区には、トル...

カッパドキアワイン

公開日 2023年3月23日 最終更新日 2023年5月11日 概要 トルコはイスラム教の国でありながら、ワインを醸造するワイナ...

【ネヴシェヒル】ユルギュプの三美人(三姉妹)

公開日 2023年3月23日 最終更新日 2023年5月22日 概要 3つの奇岩が肩を寄せ合って並ぶ奇岩は、”三美人”とよばれて...

【カイセリ】カイセリ城

公開日 2023年3月9日 最終更新日 2023年4月20日 概要 カイセリ城は、ローマ帝国皇帝ゴルディアヌス3世時代に鋳造され...

【カイセリ】共和国広場

公開日 2023年3月9日 最終更新日 2023年4月20日 概要 共和国広場は、トルコで二番目の広さを誇る広場です。カイセリに...

カイセライ(トラムヴァイ)

公開日 2023年3月9日 最終更新日 2023年4月20日 概要 カイセリのトラムは3路線あり、中心地での観光スポットとなる、...

エルジエス山

公開日 2023年3月9日 最終更新日 2023年5月22日 概要 カッパドキア地方を訪れた人なら、誰もが注目するであろう雄大な...

【カイセリ】フォーラム・カイセリ

公開日 2023年3月9日 最終更新日 2023年4月20日 概要 ショッピングモール・フォーラム(Forum)は、トルコ全土に...

【カイセリ】カパル・チャルシュス(バザール)

公開日 2023年3月9日 最終更新日 2023年4月20日 概要 カイセリ最大のバザールは、イスタンブールのバザールに次ぐ国内...

カイセリ・マントゥ

公開日 2023年3月9日 最終更新日 2023年4月20日 概要 トルコの国民食といってもいい、トルコの餃子”マントゥ”は、皮...

【カイセリ】ミマール・シナンの生家

公開日 2023年3月9日 最終更新日 2023年5月18日 概要 オスマン帝国のスレイマン皇帝に始まり、セリム2世、ムラト3世...

【カイセリ】カイセリ・オールドハウスとタラスの街並み

公開日 2023年3月9日 最終更新日 2023年5月11日 概要 共和国広場から徒歩10分の場所には、廃墟と化していた石造りの...

【カイセリ】セルジューク文明博物館

公開日 2023年3月9日 最終更新日 2023年4月20日 概要 カイセリ中心部の中心となる共和国広場のすぐ北側には、2014...

【カイセリ】フナト・ハトゥン神学校

公開日 2023年3月9日 最終更新日 2023年4月20日 概要 カイセリ城と道路を挟んで向かい側にある歴史的建造物は、123...

【カイセリ】ウル・モスク(ジャーミケビル)と噴水

公開日 2023年3月9日 最終更新日 2023年5月18日 概要 ウル・モスクと噴水は、1134~1143年ごろ、ダニシュメン...

【カイセリ】クルシュンル・モスク

公開日 2023年3月9日 最終更新日 2023年4月20日 概要 カイセリの中心地である共和国広場にあるモスクは、ハジュ・アフ...

【カイセリ】時計塔とアタテュルク像

公開日 2023年3月9日 最終更新日 2023年4月20日 概要 1904年、オスマン帝国皇帝アブドゥルハミト二世の命令により...

【ネヴシェヒル】チャヴシン

公開日 2022年6月16日 最終更新日 2023年5月18日 概要 チャヴシン(Çavuşin)は、アヴァノス市街から南のギョ...

【ネヴシェヒル】アヴァノスのイエローキャラバンサライ

公開日 2022年6月15日 最終更新日 2023年4月22日 概要 アヴァノスは、イスタンブールとバグダッドの間を結ぶシルクロ...

【ネヴシェヒル】アヴァノス陶器アトリエ

公開日 2022年6月15日 最終更新日 2023年4月22日 概要 クズル・ウルマク(赤い河/Kızlırmak)沿いに広がる...

【ネヴシェヒル】ウチヒサル城

公開日 2022年6月7日 最終更新日 2023年5月18日 概要 ウチヒサル城は、ユネスコ世界遺産リストの”ギョレメ国立公園と...

トゥズ湖

公開日 2021年10月18日 最終更新日 2023年5月24日 概要 「塩湖」という意味のトゥズ湖は、”コチヒサル湖”ともよば...

ゼルヴェ・パシャバー遺跡

公開日 2021年9月16日 最終更新日 2023年5月22日 概要 ゼルヴェ・パシャバー遺跡には、元の”パシャバー・修道士の谷...

鳩の谷(ピジョン・バレー)

公開日 2021年7月29日 最終更新日 2023年5月20日 概要 鳩の谷(ピジョン・バレー)は、カッパドキアで定番の観光スポ...

※この記事は、登録日(最終更新日)時点の取材情報を元に作成しております。実際に訪れていただいた際、スポット(お店)の都合や事情により記載してある記事の内容と差異があることがあります。どうぞご了承くださいませ。

他の人はこんな記事も見ています