【アンタルヤ】セリキにあるアスペンドス

公開日 2023年1月5日 最終更新日 2023年5月6日

概要

アンタルヤ市のセリキ地区にあるアスペンドス遺跡にある劇場は、今も現役で利用されている世界一保存状態の良いローマ劇場です。アンタルヤから40km東の海沿いにあって、アスペンドスで開催される夏の一大イベント”国際オペラ・バレエ・フェスティバル”は、世界的に有名なオペラ・イベントの一つなので、オペラが好きな人なら一度はその名を耳にしたことがあるかもしれません。

アスペンドスは近隣にある古代都市ペルゲと同じく、パンフィリアの重要な都市の一つでした。紀元前5世紀頃、アスペンドス硬貨を鋳造して世界中に流通させました。アスペンドスは経済の中心地でもあり、当時は、塩、オリーブオイル、羊毛、馬の貿易が盛んだったようです。ペルシャ人、アレクサンダー大王、ペルガモン王国、ローマ帝国と支配者が変わり、ローマ帝国時代に最盛期を迎え、当時の住民の数は2万人ほどの大都市に成長します。ローマ帝国からセルジューク朝へと支配者が変わるにつれて徐々に衰退し、オスマン帝国が支配した頃にはアスペンドスは完全に消滅。ですが劇場は、セルジューク朝時代に宮殿として利用されていたことや、オスマン帝国時代に修復されたことが手伝って、今もなお世界で最も保存状態が良いとされています。

このアスペンドスの劇場は、138年〜164年の間にゼノンという建築家によって建設されたと碑文に記されていて、12,000人を収容可能です。その音響効果は抜群で、イベント以外にも国内外の有名アーティストによるコンサートなどが頻繁に開催されています。アスペンドスには水道橋も残されていますが、こちらもまた、世界の水道橋の中でもっとも保存状態が良いものです。水は、都市の北にある2つの山々からもたらされていました。アスペンドスには他にも、競技場、アゴラ、大聖堂、門など、見どころが多くあります。

基本情報

※この記事は、登録日（最終更新日）時点の取材情報を元に作成しております。実際に訪れていただいた際、スポット（お店）の都合や事情により記載してある記事の内容と差異があることがあります。どうぞご了承くださいませ。