2023年にユネスコ世界遺産に登録された「ゴルディオン」とは?
公開日 2023年10月3日 最終更新日 2023年10月3日
概要
ゴルディオンがあるのは、首都アンカラから車で約1時間ほど西に行った場所。エスキシェヒルとの市境近くにあり、この辺りはフリュギア(フリギア)の遺跡がゴロゴロ転がるエリアで、「フリュギア道」とよばれています。ゴルディオンはそのフリュギアの首都で、ヤッスヒュユク村にあるギリシャ神話に物語が残される都市です。
インド・ヨーロッパ語族に属するフリュギアの人々は、紀元前12世紀頃、ヒッタイトが滅亡した後にヨーロッパからやってきて、中央アナトリアに建国。その後、リュディアやローマ帝国などに吸収され、6世紀頃まで歴史は続いたようです。
ゴルディオンとは?
その昔、権力争いにあけくれたフリギアでは、世継ぎの王がいなくなってしまった。そこでテルメッソスの神サバジオスに、臣民が次の王がいつ現れるかの託宣を仰いだ。すると、預言者の前に牛車に乗ってやってくる男がフリギアの王になる、という神託がくだった。ちょうど神殿へ牛車に乗って入ってくる男がいたが、それは貧しい農民のゴルディアスであった。にわかには信じがたい神託であったが、ゴルディアスの牛車には、神の使いの鷲がとまっていたため、それを見た占い師の女が、彼こそが次の王だと高らかに叫んだ。
ゴルディアスは王として迎えられ王都ゴルディオンを建てた。
Wikipedia
ミダス王
ゴルディオンの息子であり、二代目王であるミダス(実際、「ミダス」という名前の人物は複数いるとヘロドトスは記しており、息子かどうかは昧な部分があるようです)は、ギリシャ神話に登場する半人半馬のシーレーノスをもてなし助けたことから、触れた物すべてを黄金にする(または砂金を生み出す)力を得た、とされます。ミダス王の耳はとても大きかったそうなので、いわゆる福耳の持ち主であったようです。
ヤッスヒュユク村近くにある王墓
ミダス王墓とされる古墳は、小高い丘のようになっています。入口から入ると、約80mにわたる石の回廊があり、その先には木製の部屋。棺は見つかっていないようです。
ゴルディオン博物館
王墓の入口近くには、小さなゴルディオン博物館があります。当時の人々が使っていた大釜(悪魔のモチーフがついている変わった大釜… )、印章、コイン、陶磁器類、建物の床などを見ることができます。博物館が一番の見どころで、まだ謎だらけの古代フリュギアの暮らしぶりがうかがえる貴重な展示品がたくさんあります。
少し離れた首都遺跡
ゴルディオンの都市は、2kmほど離れた場所にあります。どちらかと言えば廃墟のような雰囲気。現在もなお発掘は続いていて、今後も貴重な発掘品が出土すると見られています。
基本情報
住所 | Yassıhöyük Köyü,Polatlı,Ankara,Turkiye |
営業時間 | 8:30-19:00 ※チケット販売は30分前まで ※時期により閉場時間が変わります |
料金 | 60TL |
ミュージアムカード | 可 |
その他情報 | ー |
公式サイト | http://www.polatli.gov.tr/yassihoyuk-gordion |
アクセス | アンカラから車で約1時間〜1時間半 [地図] |
特典・クーポン | ー |
ギャラリー
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