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最後まで鉄壁 | テオドシウスの城壁 | イスタンブール観光スポット

公開日 2021年10月22日 最終更新日 2023年10月8日

概要

現在も、イスタンブール市内の旧市街を囲むように存在する城壁は、ビザンチン帝国時代まで「陥落不能で鉄壁」と称されたコンスタンティノープルの城壁です。ローマ帝国を再統一した皇帝テオドシウス一世によって造られたものです。今もイスタンブール市内の旧市街で見ることができます。旧市街を取り囲んでいた城壁は、最盛期で全長23kmもありました。そもそも、この街を守っていた城壁の歴史はとても古いものです。ローマ帝国以前、メガラ人が居住していた頃にはすでに壁が建設されていたそうですが、トプカプ宮殿も守れないほどの短さでした。

ゼイティンブルヌにあるテオドシウスの壁

ローマ帝国時代に増強されたころから、「陥落不能の城壁」とよばれるようになります。オスマン帝国の征服王こと、メフメト二世がコンスタンティノープルを陥落させたものの、完璧な状況で陥落させたわけではありませんでした。たまたま衛兵が門の施錠を忘れたために落城できたとされるからです。結局この城壁は、誰にも落とせない壁という面目を最後まで守り通した、ということでしょうか。

壁の構造

こちらは、コンスタンティノープルと城壁の地図です。宮殿は赤い■です。半島全体をぐるっと囲む巨大な壁は、市街地をすべて囲んでいました。この壁の中には、宮殿、政庁、主要教会があっただけでなく、ローマ帝国を倣った7つの丘もあり、まさに小さなローマがここに存在していました。全長23kmの城壁のうち、金角湾側6km、南北に貫く陸部は8km、マルマラ海側は9kmほどの長さです。それらはすべて同じ構造で造られてはおらず、場所によってまちまちのようで、よく攻撃された場所は二重の構造になっているそうです。

kale hendeği お堀
alçak sur 低い壁
dış sur 外壁
iç sur 内壁
paratechion 歩道
peribolos 宮殿の壁

その構造は、外側に低い壁、内側に高い壁の二重構造で、2つの壁の間には深くて広い溝が設けられています。注目すべきは、その規模です。低い外壁で、高さ8.5m・厚さ2mもあり、宮殿に近い内壁は、高さ14m・厚さ5mもりました。塔は60mごとに設けられ、堀は幅20m・深さ8mほどでした。壁、内側に高い壁の二重構造で、2つの壁の間には深くて広い溝が設けられる、という規模の大きさに驚かされるばかりです。

訪れるべき場所
テオドシウスの壁・ファティーフ地区/イスタンブール

一番気軽に見ることができるのは、エディルネカプのカーリエ・モスク近くにある城壁です。トラムヴァイエディルネカプ駅を出てすぐに城壁があります。

テオドシウスの壁・ベオグラード門/イスタンブール

または、ベオグラード門(Belgrad Kapı)、スィリヴリ門(Silivrikapı)、スルクレ門(Sulukule Kapısı)、エディルネ門(Edirnekapı) 、トプカプ門(Topkapı Surları)など、旧市街には多数の門が残されたままなので、散歩している途中でも壁は見つけることができると思います。

テオドシウスの壁/イスタンブール

深くて広いお堀は今、畑として利用されています。平和になったことを思わせる微笑ましい光景です。

イエディ・クレ要塞/イスタンブール

また、マルマラ海側のゼイティンブルヌ近くにあるイエディ・クレ要塞は、ローマ帝国、ビザンチン帝国、オスマン帝国と3つの帝国にまたがって利用されてきた要塞で、ヨーロッパ側の門としても利用されてきました。修復と復元が進んでいて、完成すればマルマラ海を行き交う大型船が一望できる歴史的スポットとなるはずです。

基本情報
住所Konstantinopolis Surları:場所による
営業時間
その他情報
公式サイト
アクセスエディルネカプの城壁:トラムヴァイ、メトロバス各エディルネカプ駅下車、徒歩すぐ。
[地図]
特典・クーポン

※この記事は、登録日(最終更新日)時点の取材情報を元に作成しております。実際に訪れていただいた際、スポット(お店)の都合や事情により記載してある記事の内容と差異があることがあります。どうぞご了承くださいませ。

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