トルコ人も憧れる!ブルサのウル・モスク
公開日 2021年8月16日 最終更新日 2023年9月6日
概要
オスマン帝国発祥の地であるブルサ市のウル・モスクは、1366~1369年頃に建築家アリ・ネッジャール(Ali Neccar)によって建てられました。オスマン帝国建国後、初めて建てられたモスクです。建築を命令したのは、オスマン帝国第4代皇帝ユルドゥルム・バヤズィト(Yıldırım Bayezid)。「この戦に勝利した暁には、20のモスクを建てると約束する」とアッラーに誓った彼は、見事勝利をおさめました。実際には、彼の息子であるエミールによって、20のモスクのかわりに、20のドームを持つグランドモスクが建築されました。その後、大地震や火災に見舞われながらも、修復を重ねて、現在もその壮大な姿を見せてくれています。
5つの見どころ
モスクでは、ミフラーブ、芸術的な説教壇、20のドーム、ドーム内部にある泉、カリグラフィーの5つが見どころです。
ミフラーブ
メッカの方角を示すミフラーブは、建築士メフメトが築いたもので、1751年に完成しています。
1.歴史のある説教壇
イスラム教の導師は「イマム」とよばれ、アザーンで礼拝の呼びかけをしたり、礼拝時には説教をする宗教的指導者です。そのイマムが登壇するこのモスクの説教壇は、とても特徴的で神秘的なのです。堅いクルミの木を使い、釘も接着剤も一切使わず造られ、太陽系惑星が描かれています。
水星、金星、地球、火星、木星、土星、天王星、海王星、冥王星、太陽と、すべて距離的にも正しい順序で並んでいるそうです。何よりも驚くことに、地動説が発見される200年も前にあたる1402年に、この説教壇が造られている、ということです。
2.モスク内部にある泉
4つのドームを持つ、5つのセクションで構成されていて、中央のドームに雨水がたまり、それが中央の噴水に集まるように設計されているそうです。この中央の噴水は、上から光が入ってきて、この水場を明るく照らすようにも設計されています。
この噴水はただの飾りではなく、身を清めるためのもので、18カ所の椅子が設置されています。このような噴水がモスク内部にあるのはかなり珍しい設計のようです。諸説あるようですが、モスク建設時、土地を手放すことを最後まで拒否した女性が保有していた土地が、この噴水の場所だったそうで、そこにこの噴水が造られたとされています。
天井に注目!20のドーム
1つのドームは、4つの小さなドームで構成され、そのドームが5つで、計20個のドームになっています。泉がある場所の上部は、今はガラス窓になっていて、曇天の日でも明るい日差しが泉に差し込み明るい雰囲気です。
見逃せないカリグラフィー
モスクでよく目にするこれらの文字は、レター(Harfinin)とよばれるもので、アルファベットの起源とされ、一つ一つの文字に意味があります。ウル・モスクには、21人の書家によって描かれた21のプレートがある。特に、このワーウ(VAV)とよばれるレターは、イスラム教徒にとっては大切なもので、「再生」「アッラーの御子であること」「子宮」など、さまざまな神聖な意味を含んでいるそうです。このレターの前で祈りを捧げている人も多くいるので、前を通る際には注意したいものです。
基本情報
住所 | Bursa Ulu Cami:Atatürk Caddesi Osmangazi,Bursa,Turkiye |
営業時間 | 0:00-23:59 |
料金 | 無料 |
その他情報 | ・コザ・ハンがすぐ近くにあります。 |
公式サイト | https://www.bursaulucamii.com/ |
アクセス | トラムのUluCamii駅下車すぐ。 [地図] |
特典・クーポン | ー |
ギャラリー
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