ボスポラス海峡トンネルを鉄道で渡ろう!マルマライ

公開日 2022年5月18日 最終更新日 2023年6月20日

概要
マルマライ/イスタンブール

アジア大陸とヨーロッパ大陸にまたがるイスタンブール市では、大陸をまたがって船で朝晩の通勤をする市民は多く、混雑は相当なものでした。それを解消させるための海峡トンネル建設が待ち望まれていましたが、2013年にアジア大陸とヨーロッパ大陸をつなぐ通勤列車・マルマライが満を持して開通。途中、遺跡が発見されたことから数年工事がストップするハプニングがあり数年遅れでの開通となりました。

マルマライ/イスタンブール

開通にあたり、JICAが多額の出資をしたり大成建設が工事を請け負ったりと、日本とも深く関わりがありますボスポラス海峡にトンネル建設は難しいとされる中、津軽海峡をはじめとした海峡トンネル建設における日本の高い技術力が世界中から再評価される機会ともなりました。運行は、トルコ国鉄にあたるTCDD Taşımacılık A.Ş.(TCDD輸送)によって行われています。

路線と駅

アジア側のターミナル駅となるゲブゼ(Gebze)駅を出発し、途中、サビハ・ギョクチェン国際空港とペンディキ桟橋のあるペンディキ(Pendik)駅を通過。ユスキュダルからシルケジまでのボスポラス海峡トンネルを通過し、ヨーロッパ側のターミナルであるハルカル(Halkalı)駅へと向かいます。

高速鉄道YHTは同じ路線を走っており、ゲブゼ駅、ペンディキ駅、ボスタンジュ駅、ソーウトルチェシュメ駅、バクルキョイ駅、ハルカル駅で乗り継ぎが可能です。TCDDの公式サイトにて時刻表のご確認をお願いいたします。

車両と設備
マルマライ車内/イスタンブール

車両は韓国製で、2022年5月時点では2種の車両が走っています。1列車は7両編成以上で、ビジネスクラス(Business)が1両、エコノミークラス(Ekonomi)が5両、食堂車が1両連結されています。

時刻表と所要時間
ハルカル行きを示す標識/マルマライ
ゲブゼ行きを示す標識/マルマライ

アジア側の終点であるゲブゼ(Gebze)駅とヨーロッパ側の終点であるハルカル(Halkalı)駅の間を、約15分間隔で運転し、ゲブゼ駅から途中のアタキョイ(Atakoy)駅までの間は8分間隔で運転しています。参考までに、TCDD公式サイトに掲載されている2022年度版の時刻表を掲載いたします。

所要時間を参考までに掲載いたします。

区間所要時間
Gebze-Halkalı
(ゲブゼ-ハルカル)
108分
Ataköy-Pendik
(アタキョイ-ペンディキ)
63分
Söğütlüçeşme-Yenikapı
(ソーウトルチェシュメ
-イエニカプ)
14分
Üsküdar-Sirkeci
(ユスキュダル-シルケジ)
4分
Ayrılıkçeşmesi-Kazlıçeşme
(アイルルクチェシュメシ
-カズルチェシュメ)
15分
Bostancı-Bakırköy
(ボスタンジュ-バクルキョイ)
37分
運賃料金
マルマライの路線図/イスタンブール

運賃は乗車する駅数によって異なります。最低料金は9.90TLで最高料金は21.91 TLです。イスタンブールカード、マルマライ専用乗車券(Marmaray bir kullanımlık kart)が利用できます。2023年の運賃料金を参考までに掲載いたします。

駅数運賃料金
1-7駅9.90TL
8-14駅12.73TL
15-21駅14.69TL
22-28駅16.95TL
29-35駅19.79TL
36-43駅21.91 TL
乗車時の注意

Suicaと違い、最初の駅で改札口を通過する際にその駅からもっとも高額とされる運賃が引き落としされ、到着駅の改札を出た後に差額が返金されます。イスタンブールカードの残額は多めに入れておく必要があります。

基本情報
運行時間毎日6:00-24:00の間
クレジットカード
公式サイトhttps://marmaray.gov.tr/
その他情報・30kgまたは120x50x60cmを超える荷物を持ち込んで乗車することはできません。
・地下鉄のように24時間運行ではなく、始発と終電がありますのでご注意ください。
ギャラリー

※この記事は、登録日(最終更新日)時点の取材情報を元に作成しております。実際に訪れていただいた際、スポット(お店)の都合や事情により記載してある記事の内容と差異があることがあります。どうぞご了承くださいませ。

他の人はこんな記事も見ています