彫刻は絶対必見!アフロディシアス | トルコ世界遺産
公開日 2021年10月4日 最終更新日 2023年6月12日
概要
アフロディシアス遺跡
アイドゥン市にあるアフロディシアス遺跡は、メンデレス川沿いに繁栄した紀元前2世紀~1世紀頃のギリシャ・ローマ遺跡です。遺跡の上にあった集落が地震で崩壊し、街全体が別の場所へ移されることになった際、埋もれていたアフロディシアス遺跡が発見されました。愛の女神アフロディーテに捧げられた街は保存状態よく残されていて、美しい彫刻も多数残されています。周辺にある大理石採掘場とともに、2017年にユネスコ世界遺産リストに登録されました。
アフロディシアスがあるのは、海から600メートルも離れた高原にある渓谷です。エフェソスやトロイなど、沿岸部の大都市が繁栄していた中、ローマ皇帝に「アフロディシアスを重要都市として私が選んだ」と言わしめたのは、この辺り一帯が大理石の産地であり、大理石の彫刻師たちが腕を競い合った場で、都市景観の美しさと芸術的繁栄において群を抜いて美しかったからと思われます。
紀元前5000年頃はまだ小さな集落だった一帯も、紀元前2世紀頃には都市計画のもとで大都市となりました。紀元前39年頃、ローマ帝国によって免税や自治などの特権が与えられたのち、急速に発展し始めます。 街の大通りの周辺には大きな建物が建ち並び、劇場、アゴラ、浴場、神殿などが建てられました。
この街をさらに特別にしたのは、なんといっても大理石の彫刻です。近隣で産出される大理石を用いた彫刻の秀逸さは、アフロディシアスの名を世界に轟かせました。噂を聞きつけた彫刻士や彫刻士の卵たちが結集し、彫刻を学ぶための学校も創立されました。
当時、運動競技が行われていたスタジアムは、3万人の人々を収容可能な巨大なものです。このスタジアムへ行く道の途中には、哲学の学校もありました。芸術だけでなく、哲学、天文学そして医学を研究するため、この地へ多くの人が集まり、盛んに学び競い合っていたようです。
アフロディシアス遺跡は2017年にユネスコ世界遺産に登録されましたが、さらに遺跡の専門家らによって、世界で10本の指に入る素晴らしい遺跡であるというお墨付きをいただくこととなった、珠玉の遺跡です。
ギリシャ神話に登場する”愛と美の女神アフロディーテ”に捧げたこの街は、ローマ帝国からビザンチン帝国にかけて、特別な街であり続け、現代においてもまだ評価の高い、素晴らしい遺跡です。
アフロディシアス博物館
発掘された彫刻の数々は、敷地内にあるアフロディシアス博物館が所蔵・展示しています。開館は1979年と意外と古く、遺跡や彫刻、ギリシャ・ローマ遺跡がお好きな方なら絶対に見逃せない博物館です。あらためてその保存状態の良さに驚くばかりで、繁栄を誇った時代のアフロディシアスの様子がまぶたに浮かびます。
基本情報
住所 | Afrodisias Müze ve Örenyeri:Geyre,Karacasu,Aydın,Turkiye |
営業時間 | 8:000-19:00 ※チケット販売は18:00まで |
料金 | 70TL |
クレジットカード | ー |
ミュージアムカード | 可 |
その他情報 | ー |
公式サイト | https://www.aphrodisias.org/ |
アクセス | アイドゥン中心部から、バス・ミニバスを乗り継ぎカラジャス(Karacasu)地区へ。ゲイレ(Geyre)地区行きミニバスに乗車し、ゲイレ地区からミニバスでアフロディシアス遺跡へ。公共交通機関で行くのは難があるため、アイドゥンにある旅行会社でツアーを申し込みするか、デニズリの旅行会社でパムッカレとアフロディシアスをめぐるツアーに申し込むのが賢明。 [地図] |
特典・クーポン | ー |
ギャラリー
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