
教会とモスクの融合!アヤソフィア・モスク | トルコ世界遺産
公開日 2021年10月19日 最終更新日 2025年7月25日
概要
オスマン帝国時代、政の中心であった、イスタンブールのスルタンアフメットには、金角湾を見下ろす高台に鎮座する2つのモスクがあります。スルタン・アフメット・モスク(通称ブルーモスク)と、アヤソフィア・モスクです。2つのモスクは向かい合って建てられ、その間は噴水のある公園になっており、屋台が並び、夏には家族連れやカップルが涼んでいたりします。

アヤソフィアは、ビザンチン帝国時代、約1500年前の537年に完成したコンスタンティノープルで最も権威のある大教会でした。焼失や破壊により、今の姿は3度目の建築です。当時、一万人以上の人々が労働し、わずか5年の月日でこの壮大なドームを持つ教会が建築されました。

オスマン帝国がこの地を支配したさい、モスクに改修されました。現在の正式名称は、「AYASOFYA-İ KEBİR CAMİİ(偉大なるアヤソフィア・モスク)です。このモスクがトルコ人にとって特別なのは、コンスタンティノープルを征服したメフメト2世が、最初の金曜日の祈りを捧げた場所だから、なのだとか。

帝国が崩壊し、政教分離を推し進めたトルコ建国の父アタテュルクによって、アヤソフィアは博物館として一般公開されてきましたが、2020年、長い修復期間を経て再びモスクとして利用され始めました。

改修され、「偉大なるアヤソフィアモスク」として再び祈りの場所となってから、キリスト教にまつわる壁画は布やカリグラフィーで隠され、一階の床は絨毯になり、イスラム教徒のみ入場できる場所となりました。二階からはキリスト教絵画が見れるように工夫されていて、一階の祈りの場からは見えないようにされています。

キリスト教とイスラム教の国々の間で対立する意見が巻き起こったことは、記憶に新しいところです。観光客は、イスラム教の礼拝の時間を外して見学することが可能で、特に金曜礼拝ではクローズになると思われるので、プランを立てるさいは注意が必要そうです。また、入場料は高額あることや、入場客数に制限をしているのは、イスラム教徒の礼拝を優先させるためです。
すべての訪問者(イスラム教徒、非イスラム教徒)はアソフィアモスクに入ることができます。訪問者はモスクのカーペットに乗る前に靴を脱ぐ必要があります。祈りの時間(1日に5回)、特に金曜日の正午に祈るときは、アヤソフィアモスクを訪問しないでください。アヤソフィアに入るときは、女性は頭を覆うものを着用する必要があります。スカーフはアヤソフィアモスクの入り口で無料でご利用いただけます。写真撮影は許可されていますが、モスクで祈る人の写真は撮らないでください。訪問中は黙って、走らず、祈る人の前に立ってください。
アヤソフィア・モスク公式サイト
見どころ
ドーム

アヤソフィアの最大の特徴である壮大なドームは、高さ55m、直径31mで、107もの柱で支えられています。アヤソフィアの巨大なドームを支える技術はすばらしく、オスマン帝国セリム2世が後世、建築士ミマール・シナンに「エディルネのモスクのドームは、アヤソフィアを超えるものにせよ」と命じたほどです。
柱のひみつ

アヤソフィア大教会を、たった5年で完成させたことは、当時としては驚愕のスピードでした。その理由は、エフェスのアルテミス神殿、エジプト、レバノンなど各地の神殿の柱を再利用したからなのだそうです。確かに、よく見ると、柱の色はまちまちです。柱の色味によって、どの地方から運んだのかわかります。赤はエジプト、緑はギリシャ、白はマルマラの島々、黒はイスタンブール、とされます。

多数ある柱の中で、一つだけ人々が集まって賑わう柱があります。”聖母マリアの手形””汗かき柱””願いの柱””泣く柱”といわれる特別な柱です。この柱は、セルチュクにある”聖母マリアの家”で使われていた柱を、ビザンチン帝国皇帝がアヤソフィアに持ち込み利用したとされています。イエス・キリストが磔刑で亡くなったことを知って涙した聖母マリアは、この柱に触れて休んだとされ、その時の涙がこの柱に流れた、という逸話が残されています。

銅板に覆われた柱には穴が開いており、人々が入れ代わり立ち代わり親指を入れてまわしています。ビザンチン帝国の皇帝が、この柱にもたれかかって病が治ったという伝説があり、くぼみに親指を入れた後、身体の悪い部分にこすると、病が治るとされているのです。また、親指を入れて、時計回りにぐるりと円を描くようにまわすことができれば、願いが叶うともいわれています。
イコン


コンスタンティノープル征服に成功した皇帝メフメト二世は、壁画を漆喰で塗りつぶし、中央にはメッカの方角を示すミフラーブを作り、カリグラフィーも飾らせました。1935年2月1日から博物館として開放するにあたり、漆喰をはがす修復作業を行ったところ、ビザンチン絵画が漆喰の下から発見された、というわけです。
入口を入って左側から石畳のスロープを上がっていくと、二階の広い通路に出ます。ここでは、聖母マリアやイエス・キリストのモザイクを見ることができます。アッラーやムハンマドといった意味を持つ大きなカリグラフィーと、ビザンチンのモザイク画を同時に見ることができるのは、文明が交差するトルコならではの光景です。
ミナレット(塔)

アヤソフィアには4本のミナレットがあり、エディルネにあるセリミエ・モスクのミナレットと似ていることから、ミナレットのみ、シナンによってつくられたものとされています。同時に作られたものではなく、西側と東側で時期をずらしてつくられたと推測されているそうです。
アヤソフィア歴史博物館
ヒッポドロームを挟んだ、スルタンアフメット・モスクの反対側にある、重厚な3階建ての建物には、アヤソフィア1,700年の歴史を見ることができるアヤソフィア歴史博物館(Ayasofya Tarih Müzesi/アヤソフィア・ターリヒ・ミュゼスィ)があります。時間があればぜひ立ち寄ってみたいスポットです。
基本情報
住所 | AYASOFYA-İ KEBİR CAMİİ:Sultan Ahmet, Ayasofya Meydanı No:1,Fatih,İstanbul,Turkiye |
営業時間 | 0:00-23:59 ※博物館:8:00-20:00(時期により閉場時間変更あり) |
料金 | モスク:25EURO(2024/1/15〜) 博物館:150TL |
ミュージアムカード | 有効(博物館) |
その他情報 | ・祈りの時間については、こちらの公式サイトをご覧ください。 ・博物館は定休なし ・入場は混雑していて常に長蛇の列という情報あり。観光時間には余裕をもったほうがよさそう。 |
公式サイト | https://ayasofyaikebircamii.gov.tr/ |
アクセス | トラムヴァイのスルタンアフメット駅下車徒歩10分 [モスク地図] [博物館地図] |
特典・クーポン | ー |
ギャラリー
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