イースタンエクスプレス沿線 | トルコ鉄道旅

公開日 2021年11月7日 最終更新日 2023年5月31日

概要

昨今、トルコで人気急上昇中の寝台列車となったイースタン・エクスプレスは、首都アンカラから、アルメニア国境付近まで、丸一日かけて東へ東へと移動します。日本発着ツアーや、オプショナルツアーではまわれないディープなトルコを垣間見ることができる列車旅は、二度目、三度目のトルコ旅行に最適です。鉄道ファンはもちろんのこと、バックパッカーさんにも個人旅が好きなすべての人におすすめします。イースタン・エクスプレスの沿線の見どころをまとめてみました。

旧市街が復活!首都アンカラ
アタテュルク廟/アンカラ

イースタン・エクスプレスの旅は、首都アンカラから始まります旧市街ウルスと新市街クズライ、アタテュルク廟の3つが観光の中心になります。ウルスには、”ヒッタイト博物館”と称されるアナトリア文明博物館アンカラ城伝統的な家屋をリフォームしたショップやレストランなどがあり、観光の中心となっています。急速な発展とともに、旅する魅力も急速に増してきたアンカラを、ただの乗り継ぎ駅としてしまうのは、少しもったいない都市です。

カッパドキア玄関口カイセリ
カイセリ市中心部の共和国広場

カイセリ市は、カッパドキアの玄関口として広く知られている都市です。さらに、産業面においても、中央アナトリアの中心的役割を担う重要な都市の一つです。街の中心である共和国広場周辺に見どころが集中しているので、ちょっとした隙間時間にもプチ観光しやすいのがメリットです。オスマン帝国の宮廷お抱え天才建築士ミマール・シナンの生家は、カイセリ市郊外にあります。イースタン・エクスプレスで停車するのは真夜中なので、下車しての観光を予定しているのなら、送迎をあらかじめ予約したほうがよさそう。

世界遺産!国宝!温泉!スィヴァス
ディヴリーイの大モスクと病院

スィヴァス市は、日本では観光地として無名に近い都市ですが、実は、観光資源に恵まれた都市なのです。イスタンブールカッパドキアに次いで、国内三番目にユネスコ世界遺産リストに登録された”ディヴリーイのモスクと大病院”、国宝カンガル犬ドクターフィッシュのいる世界で唯一の泉質を持つ温泉、といったように、旅する魅力にあふれる都市です。トルコの高速鉄道YHTがアンカラからスィヴァスまで開通したことで、さらに観光客が増加すると見られています。さまざまな顔を持つスィヴァスへは、わざわざ途中下車をして一泊する価値があります。

トルコ最大の渓谷とユーフラテス川・エルジンジャン
ケマリエとユーフラテス川/エルジンジャン

エルジンジャン市は、観光というよりはネイチャートラベルが楽しめる都市です。中でも、世界第2位の規模を誇るダーク・キャニオンがあるケマリエ区と、隣接するイリチ区の渓谷は、ユーフラテス川が長い長い年月をかけて造り上げた傑作です。そのユーフラテス川で楽しめるアクティビティの代表的なものが、カヌーで、”カヌーの聖地”とも称されています。イースタン・エクスプレスでは、ユーフラテス川と渓谷のすぐ脇を通過することとなり、その美しい景観をSNSで発信する人が続出し、近年の人気へと繋がっているフシもあります。

赤いカッパドキアとスキー場・エルズルム
ナルマンの妖精の煙突/エルズルム

奇岩群で有名な、世界遺産カッパドキアの景観は、小規模なものであれば複数箇所で見ることができます。ですが、ここエルズルム”赤いカッパドキア”こと、”ナルマンの奇岩群の規模と風光明媚さは群を抜いていて、人気急上昇中の観光スポットです。エルズルムは、冬はマイナス40度以上にもなる極寒地域であるため、11月〜4月ごろにかけてパウダースノーが楽しめる国際スキー連盟(FIS)認定のパランドーケン・スキー場もあります。エルズルムの中心部には、複数の神学校があり、エルズルム名物料理ジャー・ケバブ、ジビル・チーズのほか、エルズルム・ジェットなどの名物や名産品にも事欠かない、隠れた観光スポットです。

※この記事は、登録日(最終更新日)時点の取材情報を元に作成しております。実際に訪れていただいた際、スポット(お店)の都合や事情により記載してある記事の内容と差異があることがあります。どうぞご了承くださいませ。

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