
チャイ
公開日 2022年6月23日 最終更新日 2023年5月15日
概要
トルコ語で、紅茶は「チャイ(Çay)」とよばれ、紅茶の個人消費量は3kg以上と、世界第一位とされます。毎日2億杯以上が消費されていることになりますが、その茶葉はすべて自国で生産されています。
意外と浅い歴史
トルコと紅茶の歴史は、日本のお茶の歴史よりもはるかに浅いものです。お茶は、薬王大帝と名高い古代中国の皇帝・神農皇帝が起源とされていて、日本に伝わったのは8世紀ごろ。トルコにお茶の木の種子が伝わったのは、1787年ごろですので、わりと近年のことです。さらに意外なことに、最初の種子は日本から持ち込まれ、マルマラ海に近いブルサで栽培されましたが、お茶栽培に適した条件ではありませんでした。

ロシアが、ジョージアのバトゥミでお茶栽培に成功したことから、トルコ政府はリゼでのお茶栽培に力を入れ始めるのが1900年代に入ってからのことです。
農薬を使わない茶葉栽培

トルコの茶葉は、リゼを中心とした東部黒海地域で栽培・生産されています。リゼ周辺は大変寒い地域で雪も多く降ります。厳しい冬は、病害虫から茶葉を守ってくれるため、残留農薬はない、というのが大きな特徴です。
お茶の淹れ方

チャイダンルク(Çaydanlık)とよばれる2段式のケトルを使います。下の段に水を入れて沸騰させ、上の段に茶葉を入れたら、沸騰したお湯を注ぎ入れて蒸らします。茶葉が沈んでいることを確認したら、カップに1/3ほど注ぎ入れ、お湯で濃さを調整して提供します。トルコでよく使われるくびれた形のグラスは、アジダ・グラス(ajda çay bardağı)とよばれます。
チャイクル社
スーパーに並ぶ茶葉のメーカーや種類は多数あり、どれを選んでいいか私たちにはわかりづらいものです。メーカーのひとつであるチャイクル社(Çaykur)は、元国有企業で、市場シェアは60%あります。「トルコの本当のお茶」をスローガンに掲げ、緑茶や、ティーバッグのラインナップも豊富なので、お土産に購入しやすくおすすめです。
参考サイト:伊藤園/お茶百科,,Rize ,Çay Araştırma Ve Uygulama Merkezi
ギャラリー
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