ケバブの国トルコのシーフード!調理方法と魚料理15選
どうしたってケバブのイメージが強いトルコですが、実は意外と魚介類が食べられています。養殖への取り組みも行われていて、最近では、トルコ産養殖トラウトが日本のスーパーで購入できるようになりました。
淡白な白身魚が好まれ、その調理方法は、シンプルなグリルが一般的。塩やレモンでさっぱりといただきます。
レストランのメニューでは、写真とともに掲載されていることが多いので、イメージしやすいかと思いますが、観光客の場合、ショーケースまで連れて行ってくださることも多々あります。その魚介類ごとに最も適した調理方法を、ギャルソンが教えてくれます。
トルコでメジャーな魚介類とその調理方法についてまとめてみました。
調理方法
主な調理方法
- グリル→Izgara(ウズガラ)
- オーブン焼き→Fırında(フルンダ)
- 揚げる→Kızartma/Tava(クザルトマ/タワ)
- 煮込む→Güveç(ギュヴェチ)
- 塩包み焼き→Tuzda Balık(トゥズダバルク)
素材の味を大切にするトルコ料理では、魚の調理法もとてもシンプル。一緒に供されるレモンを絞って、塩コショウなどを好みで足していただきます。
魚の種類
1.シーバス(スズキ)/Deniz Levrek
トルコではポピュラーな魚、シーバス(スズキの仲間)。グリル(Izgara/ウズガラ)するのが一般的です。薄味で提供されるので、塩コショウやレモンをしぼっていただきます。他には、塩釜焼き(Tuzda Balık/トゥズダ・バルク)も人気。
マリネで前菜として、または、スパイスの効いたスープメニューとして提供されることもあります。メニューに記載のある《kılçıksız》の文字は、骨を取り除いて提供しますという意味で、お子様がいる場合はこちらのほうが食べやすくておすすめです。
2.鯛/Çipura
鯛も、トルコではポピュラーな魚です。スズキ同様、グリルのほか、鯛の甘みを生かしたマリネもよく見かけます。
3.カタクチイワシ/Hamsi
トルコで最もポピュラーな魚料理が、ハムシ料理です。カタクチイワシはトルコの黒海地域で水揚げされ、『Karadeniz Hamsi』とよばれ、トルコ人の大好物。カタクチイワシは揚げていただく調理方法が人気です。特に、揚げたカタクチイワシを丸く並べた料理《Dizme Hamsi》は最も有名なメニューです。
4.イワシ/Sardalya
トルコでも国民的な魚介類の一つ、イワシ。日本でもお馴染みのマイワシで、グリルや揚げていただく調理方法が一般的です。イワシを使った創作料理も数多くあり、土産物店での名物の一つであるオイルサーディン系料理もあります。
5.コダラ/Mezgit
イワシと並ぶ小ぶりのお魚、コダラも黒海地域で水揚げされる名産品です。カタクチイワシより少し大きめですが、頭から尻尾までさくっといただけます。揚げていただく《Mezgit Tava》のがポピュラーなメニューです。
6.ムレット/Tekir
黒海地域やヨーロッパで捕れる魚ムレットは、コダラより少し大きめ。淡白な白身魚です。こちらも揚げていただく《Tekir Tava》がポピュラーなメニューで、骨以外、頭からさくっと食べられます。
7.ムール貝/Midye
ムール貝は、ストリートフードとしても食べられるほど人気です。ピラフを詰めたミディエ・ドルマス、フリットにしたミディエ・タワがあり、どちらも安価で美味な国民食の一つです。
8.サーモン/Somon
国内産のサーモンは、黒海地域で養殖されたサーモン(Karadeniz Somon)で、日本にも輸出されています。この他、輸入されたノルウェーサーモン(Norveç Somon)もあり、安定したおいしさ。魚屋やメニューでは産地の記載がされているのが一般的です。グリルやオーブン焼きがスタンダードで、サーモンサラダも見かけます。
9.マス/Alabalık
マスは、各地域の渓谷沿いにあるレストランで地元産のものをいただけます。臭みがないマスで、グリルしていただくのが一般的です。
10.エビ/Karides
エビは、イズミルやボドルムなどの、エーゲ海や地中海沿岸都市にあるシーフードレストランでは人気のメニューです。グリルのほか、たっぷりのバター香る《Tereyağında Karides》、トマトソースや野菜と調理した《Karides Güveç》もあります。
エビはエビでも、ロブスターを提供しているレストランもあります。イスタンブールでの養殖の試みはあるそうですが、トルコ産ではなく輸入されたロブスターを提供しているようです。こちらも、グリルでいただくのが一般的です。
11.イカ/Kalamar
シーフードレストランのみならず、お酒を提供するメイハーネなどでも提供されるイカは、トルコ人にも人気のメニュー。トルコ語で、カラマル・タワ《kalamar Tava》とよばれるイカリングフライが提供されます。ガーリックとハーブの効いたヨーグルトソースでいただきます。
12.タコ/Ahtapot
タコ料理は、イズミル、チェシュメなどのエーゲ海地域のレストランで、おそらく外国人観光客向けに提供されていて、全国的にはあまり一般的ではありません。トルコのタコ料理はとても柔らかくて美味です。前菜としてマリネやオイル煮でいただいたり、グリルでいただきます。
13.カニ/Yengeç
カニ料理は、あまりメジャーではなくあまり見かけることはありません。観光地の屋台やシーフードレストランでたまに見かける程度です。ボイルが一般的で、屋台では、溶かしバターでグリルして提供されます。南トルコのダルヤンでは、ブルークラブが名物料理で、ボイルしたものにレモンをしぼっていただきます。
14.オキスズキ/Sarı Kanat または Çinekop
スズキの一種で、やや小ぶりの淡白な白身魚です。出世魚なので大きさや名前が変わりますが、いずれもグリルが一般的です。
15.サバ/Uskumru
トルコでサバは捕れないため、ノルウェーなどから輸入されているそうです。が、もはやイスタンブールでは欠かせない名物となったサバサンドは、観光客にも地元民にも愛されるローカルフードになりました。
個人的に、ケバブや肉料理、トマト味でスパイスの効いた料理は、3日で飽きてしまう傾向にあり、シーフードは天の助け。トルコの気さくな親方がグリルする、素晴らしいシーフード料理を、ぜひトルコでお試しください!