
カラビュクのサフランボル | トルコ旅行
公開日 2022年11月1日 最終更新日 2023年5月31日
地図
概要
サフランボルは”サフランがいっぱい”という意味の名前で、トルコの黒海地方の”海なし県”であるカラビュク市にあります。黒海地方の小さな地区の一つにすぎないサフランボルですが、「サフランボル市街」として、1994年にユネスコ世界遺産リストに登録されました。


サフランボルは、その名が示すとおり、高級スパイスであるサフランが豊富に採れる地でした。11~13世紀頃、サフランを求めて多くのキャラバン隊が集まり、繁栄を極めます。その繁栄は、サフランボルを象徴する家屋”コナック”をオスマン帝国が採用したほどでした。
3つのエリア

サフランボルは宗教などの違いにより、3つのエリアにわかれていました。川に挟まれた地・チュクル(Çukur)は、市場を中心として、職人・商人の家々が並び、非ムスリムの地区クランキョイ(Kıranköy)は、一階が商店で、上階は居住エリアでした。最後に、バーラル(Bağlar)は、夏の避暑地として利用されていたエリアです。それぞれが独自のコミュニティをつくり、サフランボルの発展を支えていたのです。
伝統古民家”コナック”
トルコでは、二階が突き出たようなトルコ家屋”コナック”を多くの街で見ることができますが、それらのコナックの発祥地はサフランボルです。コナックは現役の住まいとして利用されているほか、ホテル、博物館、カフェ、レストランとしても活躍しています。

サフランボルでは、石畳の小道の両側にコナックが並んでいます。この小道は、狭い上に曲がりくねっています。これは、家を水害から守るための工夫です。さらに、その道の両側に建つコナックは、内側に傾斜して建てられているのですが、これらは水を排出する仕組みです。

コナックの居住部分一階の窓は、かなり高い位置にあって、低い部分は石に覆われて窓がありません。これも水害に備えてのことなのだそうです。山の斜面に建てられた家々ですから、流れてくる雨水を流す知恵が生きています。

サフランボルでは、この古民家を利用したホテルに宿泊ができます。ペンションやプチホテルとして営業され、フレンドリーなスタッフとの出会いや、田舎ならではの新鮮な朝食をいただけます。注目したいのは、リネン類です。サフランボルのお母さんたち手作りのテーブルクロスやサシェやタオルなど、温かみがあります。一階には、暖炉や備付の棚やリビングや、くつろぐためのベンチがあり、SOFA(ソファ)とよばれるホールと接続されています。
旅のプラン

サフランボルでは、散策しながら、コナックの見学、アラスタ・バザールとその周辺でのショッピング、サフランボル・ピデなどのグルメを楽しむことがスタンダードな旅のプランです。アンカラなど近隣地域からの日帰りも頑張れば可能かもしれませんが、せっかくなのでコナックに一泊するのがおすすめです。都会のホテル滞在では味わえないトルコの家庭の温かさやおもてなしを感じることができます。

特に、刺繍がほどこされた布製品やリネン、サシェなどはお土産にもとても喜ばれます。
主な観光スポット
名物料理
ネイチャー・スポット
基本情報
アクセス | バス ※最寄りの空港はカスタモヌ空港です。 ※サフラン・ツーリズムのバスで、カラビュク・バスターミナルとサフランボル・バスターミナル経由でサフランボル旧市街中心部まで行くことができます。 |
エリア内の交通 | ミニバス・ドルムシュ |
動画 | |
公式サイト | https://safranboluturizmdanismaburosu.ktb.gov.tr/ |
その他情報 | アンカラまたはイスタンブールからサフランボル行きバスに乗車。バス会社は、セルヴィスがあるメトロまたはサフランツーリズムがおすすめだ(2018年情報)。サフランボルオトガルからセルヴィス乗車する。旧市街と新市街があるので旧市街で降りること |
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